花はさくら木
今は昔2012年2月12日 日曜日
家内を連れ出して、ついに、5km先のパン屋までパンを買いに行きました。
10kmですね。往復。。
戦利品です。

ほんでもって、

早くあたたかくなるとよいのですが、

桜餅などです。

花はさくら木
辻原登さんの作品で
大仏次郎賞をとった作品です。
さすがに、このレベルの作家になると
筆力と構成力と表現が違いますね。
私の大嫌いな某林云々女史の駄作とはえらい違いですわな。。

もとは朝日新聞の連載小説
時代は、10代将軍家治の時代。
大阪は鴻池、北風が商売人として大成し、金融を牛耳っていた。
財力を武器に幕府転覆、豊臣再興、勤皇を企てる。
その陰謀は朝鮮や明も巻き込むような壮大なもの。
琵琶湖の湖賊が朝鮮から連れられた末裔であったり、
京都の地下の通路があったり、伏見にある北風の閘門。
その家治の青年武士 田沼意次が幕政改革に乗り出している。
農村経済から町人経済。
商都大阪を廃して江戸にもってきたい幕府
田沼の出身の紀州藩と朝鮮と北風に内通する対馬藩
ひとつの軸はその対決のライン。
その中での街の描写
舞台は京都とにぎやかな大阪
淀川の交通路の描写
枚方のくらわんか船なんかもでてきます。
大阪市内の上町筋がでてきたり、
(著者は昔、このあたりにいた)
横の軸として、
主人公は北風の娘と田沼の家来青井三保という侍その恋。
それに、内親王智子、後の後桜町天皇が友人として話が絡む。
当時の洒脱な文化人与謝蕪村、不夜庵なども色を添える。
秀吉の普請好きの話もおりまぜ、
虚実おりまざった。
絶妙のテンポある小説です。
by zuitoshou | 2012-02-17 14:18 | 読書、歴史