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パルテノンと現在窮乏 将来有望

きまぐれブックレビューのお時間 2時間目と3時間目です。
2時間目は1時間目と同じ作者の柳広司のパルテノン
3時間目は現在窮乏 将来有望 評伝全日空を創った男 美土路昌一 早房長治
の2冊です。

昔の本の紹介してもよいのだけど、なかなか、今読んだ本ぐらいしか、感想めいたことをかく時間がないので、同じ作者がしばらく続くかも、だいたい、5冊ほどまとめて読んで、また、他の作家に移るということが多いので、ずっと、読み続けている作家はほとんど皆無ですからね。あー実は一人いるのだけど、、、

1冊目はパルテノン 柳広司 出版社:実業之日本社  価格:¥ 720
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柳広司のパルテノンは3作の小説からなるもの、巫女、テミストクレス案、表題のパルテノンの3作。時代設定はギリシャ時代です。

「巫女(ピテュイア)」。デルポイの老巫女アリストニケが告げる神託は、当時の政界などに強い影響力を持っていた。しかし、そんなアリストニケの神託の実態とは。という一種の謎解きほどでもない。こうだったのかあ。そうだよねえ。という小説。軽く読めます。歴史に興味なくても。

「テミストクレス案」。あとがきに宮部みゆきの文章がおもしろいのだが、それによると第5回創元推理短編賞の最終候補作だったようだ。最終的は落選。テミストクレス(紀元前524年から520年頃 - 紀元前459年から455年頃)は、アテナイの実在の政治家がモデル。アテナの執政官を務め、海軍国に成長させ、ペルシア戦争の勝利を導いた。その英雄がペルシア戦争をどうのように勝利に導き、実際はどのような顔を持つ男かということを法廷を舞台にその応酬を物語にしたもの。文章に勢いがある作品。このひとがテミストクレス
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3つ目は表題のパルテノン。アテナイの統治方法で対立する「寡頭派」と「民主派」。その中で民主派の政治家ペリクレスは、民衆の支持を得るため一計を案じ、彫刻家のフェイディアスにある依頼をする。アクロポリス復興を開始した紀元前477年、パルテノン神殿の建設。そのなかで、史実と創作を織り交ぜた、作者のこれを書きたかったという気持ちが伝わる。ただ、作者の書きたい気持ちが、やや先行して、前の2作より、やや冗長な感じがする。 内容は面白い。歴史に興味ない人にはつらいかな。ペリクレス(紀元前495-429年)は、アテナイの政治家。ペイディアス(またはフェイディアス紀元前490-430)はアテナイの古代ギリシアの彫刻家。この人がペリクレス
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実はギリシア行ったことなくって、学会で行けそうだったのだけど、今の仕事始めていけなくなった。行きたいな。見てみたいな。エンタシス。。法隆寺で我慢しないけないかな。しばらくは、、
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考えたら、ギリシアの紀元前400年とか気の遠くなるような世界なので、小説も、ローマ時代のものに比べるとイメージが確立しにくいよね。

今日の2冊目は現在窮乏 将来有望 評伝全日空を創った男 美土路昌一 早房長治 プレジデント社
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夜中の番組で、誰かが、面白いといっていたので読んでみた。中身は面白い。ただ、筆者の筆力が、少し、、、、? 内容は全日空の前身「日本ヘリコプター輸送」創業者である美土路昌一について書いた本。彼自身は朝日新聞のジャーナリストとしてスタートして、全日空の創業社長として生き抜いていくその人生を描いている。その基本理念は 1.高潔な企業  2.権威に屈することのない、主体性を持つ企業  3.独立独歩できる企業 この3つを掲げている。ということで 最大限利益を目標としない。公共性を持つ仕事としては社会正義に反したり、国や地域に貢献しないことはあってはなならない。金儲けを優先してはならない。政治家の言いなりになってはいけない。独立、独自、主体性をもつことなどが強調されます。さらに、社員には現在窮乏 将来有望をスローガンにがんばるというメッセージがあります。丁度、最近の日航がどのように破綻するとかを考えると、企業とは何か、起業する理念とはということを考えさせてくれます。この人の時代がよかったのだといえば、それまでですが、楽天やファーストリテーリングやオリックスのようなハイエナ企業の社長には爪の垢でも煎じて飲んでほしいものです。
丁度、ザッケロー監督ひきいる日本が勝ったのは1+1=2ではなくて3でも4でもあるということなのですが、これを理解して、みなに実践させるのは予想以上に難しいということです。その意味で、美土路さんは社員に現在窮乏、将来有望を掲げたのでしょうね。実際は、実践する前に、そのことを理解できないひとが多い。1+1=2 だから、やって当然でしょうとか言うひと。そういう人が教授になったり、社長になったら大変予よ。1+1はマイナスですからね。
このなかで彼が他に座右の銘にしている言葉で
水流不争先(水流は先を争わず)
万言不如一黙(万言は一黙にしかず)
なかなかいい言葉ですね。


やっぱりみたいな。パルテノン
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by zuitoshou | 2011-02-05 12:57 | 読書、歴史