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松弥 1-至福の4次元料理―

今は昔 2011年1月21日金曜日の参のお膳のお話

すごく当たり前のことを書くのですが、
料理を美味しいと感じるのは
かなりの主観によるところが多数ある。というかほとんどの要素かもしれない。
したがって、美味しいとかうまいというのは、
“自分の味の好みにあっているわ”というのが、正しい表現なのでしょう。
そうはいっても、おそらく、9割がたの人が美味しい(味が合う)と感じられるような
料理方法が料理人のおなかで、伝授されて行くのであろう。
(そして、その美味しい理由は現代では科学的にも証明可能なのだろう)

しかし、日本人の味に対する趣向も
時代の影響に曝され変化すると、
当たり前に行われていた料理方法が忘れ去られたり、
古い書物でみるしかなかったりすることもあるのだろう。

さらに、美味しいと感じるには、
もちろん、味が好みに合致することも重要なのですが、
料理する人と波長が合って、(あわせてくれているのでしょうが、、、)
共鳴したりする空間があると
わずか2時間とか3時間の料理をいただいている時間で、
さらに共鳴し、至福の時間を味わえることがある。
より、美味しく感じることが4次元的に展開されるわけです。
(もちろん、この共鳴する波長も人によって違うのでしょう。)

今日はそのような意味では、これ以上のところはないだろうと
僕は思っているお店を紹介しましょう。
中井和弥さんのお店で松弥といいます。

時は元禄、いまから333年前。
上六の新歌舞伎座の前で仕事帰りのおっさん2人。
行きつけの西天満にある酒屋(今で言うところのバー)の大将(マスター)がおしえてくれたのだけど、
今日行くお店はねえ。ちょっと、今までのお店と違うよ。
おなか一杯食べたのに、どんどん食欲がわいてくる店や。
それは謎賭けか?
いや、今日、ご馳走になったら分かると思うで。
ほー、その店はどの辺りにあるのだい。
西天満知っているかい。かの亜米利加の出張の館があるところだよ。
も少し、くわしく知りたいね。
場所は西天満奉行所の北のあたりだね。
今や、仏蘭西の味酒覧(ミシュラン)という味、酒の一覧に星ひとつでのってしまってねえ。
井原西鶴も松尾芭蕉も行ったらしいで、、、なんて、気分でお店に
参りましょう。ところが、店に名前が、、ない。。。あわてるなかれ。。。松弥です。
がらっとひらくと、そこは6,7人だけが座れる。大将と差し向かいの特別の空間です。

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1.むしあわび、大根、ゆず あわびは夏が旬なのでしょうが、縁起物で1月はどこも出してくれる。あわびの状態は今年はあまりよくないなあと一言。海草の状態が左右するのかなあ。と。
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2.ふぐ(てっさ、てっぴ)焚きこんだ骨からなどからのにこごりをあえたもの  文字通り、食感のあるものと食感のやわらかなもの、温かいものと冷えたものというコントラストを口の中で味わえる一品。ピントあってないのでなし。
3.あんきも、くわいのからあげ、サーモンと蓮根に黄身酢、えびの頭の焼いたもの、海老の身にこのわたをあえたもの、丹波牛もも(まるしん)(炭焼きしてあかみそにつけて1週間それからさらにねかせたもの) なまこ(ほうじ茶で80度 10秒くぐらせて、ポン酢に) ここは、酒の肴ですなあ。どれも、おいしくて、もっとおかわりしたい。酒がすすんみます。 なかでも、なまこ、丹波牛は絶品です。くちが、、次の食材を呼びます。
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4.ひらめ、えんがわ、きも  も少し、おきたいなあといいながら、、肝は調理方法の妙なんです。美味しい!
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5.ふぐ白子の炭で焼いたものをお持ちに見立てた白味噌雑煮(天満の味噌、海老からの出汁)この白味噌がまた美味しくて、餅に見立てられた白子が、あー口の中で、溶けると同時に香ばしさが広がってきてー。白子やはりうまいなあ。もう、おいしさにギブアップ。
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6.焼いたかに身、からすみ、かぶら  焼きがに大好きです。憎いけど、ここは蟹料理屋ではないので、いろいろな形で楽しませてくれます。食感ののこるぐらいの大きさのからすみと合わせると、、、、あーー。
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7.かにみそ、蟹身を炊いたものをねかせて、蟹身をしゃぶしゃぶとくぐらせたものと一緒に  これも、蟹身を付け合せるものは、いろいろあるのですが、これは、なかなかお店でないとできない一品です
8.のどぐろごはんにいれていたのどぐろのあたまたち これは次にでてくろのどぐろご飯の頭なのですが、これが、捨てるのには考えられない。のどぐろの味がごはんにしみるように、ご飯の香りがのどぐろに移って、これまた、酒一杯。
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9.ゆば、豆乳  あーやっと、口を休ませてくれるのね。。
10.のどぐろ、からすみ、ごはん、  ごめん。うますぎです。からすみのアクセントもきくのね。おかわりしたいのに、させてくれません。あとでお茶づけと
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11.さきほどの蟹みそ、蟹身をたいたものに蟹身をいれたもの あーまた、口が食を欲している。
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12.さきほどののどぐろごはんをお茶づけで、、と。あーこれもおいしい。
13.くろまめぜんざい、いちご、抹茶、もち 最後は正月らしく、黒豆で、、
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去年の7月14日、にはじめてうかがって、あまりにおいしくてぶったまげて、たてつづけに8月3日におじゃました。その後、9月29日にもご馳走になって、年末忙しくていけなかったのですが、久方ぶりにご馳走になりました。

大将、いつも、お馬鹿なわたしたちに真剣に付き合ってくださって、ありがとう。
今後の店のスタイルも定まったとのこと。きっと、なかなか、取れないかもしれないです。
ここは、一度5,6人の普段なかのよい友人で、思いっきり料理を楽しみにいってほしいお店です。
空間、時間と4次元的に楽しめ、鱈腹食べて、
お腹は一杯なのに、お口はもっと食べたい。という意味が分かると思います。
大将に、この店の縁の話や料理の話、みんな直接聞いて楽しんでください。
今日いただいた 蟹さんです。
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(飯田さんとスカイライン話のときの写真をさしかえて、下手な絵を付け加えてみました。)

http://www.kateigaho.com/recommend/report/osaka/20100809_321.html
大阪市北区西天満4-2-7 昭栄ビル北館1階
06-6367-0570 
松弥

by zuitoshou | 2011-01-24 15:53 | 和食、すし